田中里佳
1,留学の動機
私が留学しようと思った理由は、もちろん英語が学びたいという理由が一番だが、英語圏で生活してみたいという思いがあったからだ。日本にいて英語の授業を受け、英会話に通ったとしても英語に触れる時間は少ない。また、なぜニュージーランドを選んだかというとホームステイができるからだ。他の国で寮という選択肢もあったが量はその土地に触れる時間が少ないと思いホームステイのできるニュージーランドに決めた。しかしそれと同時にニュージーランドはイギリス英語を使用しているし、訛りがあると聞いていたのでそこに対応できるか不安もあった。しかし、その不安さえも留学の醍醐味だと思い決断した。
2.ホームステイ
私のホストファミリーは中国系の家だった。大学に到着しどんなホストファミリーか楽しみにしていた。ニュージーランドだから白人家族なのだろうなど考えていたが、いざマザーと対面してみると中国人で、少し驚いたが家に行く道でとても親切に接してくれたので私の中国人に対するイメージが変わった瞬間でもあった。
家に到着して家族と対面した。息子2人は中国とニュージーランドのハーフだった。2人はとてもやんちゃで毎日マザーに怒られていた。そして、中国人と台湾人の留学生がいた。約1ヶ月後に新しく中国人が来て私は留学期間中ずっと中国人に囲まれて生活をしていた。
マザーは話すことが大好きな人で毎日たくさん話していた。息子2人が2週間に1度週末にダディの家に行っていたのでその都度夜出かけたり、夕食から12時を過ぎるまで話し込むということも多々あった。
また、中国人のフラットメイトは日本が大好きで日本についていろんなことを知っていて毎日日本のアニメを見ていた。台湾人とは共通の趣味があり、彼女はまだ高校生だったので妹のようだった。フラットメイトたちとも多くの話をした。もちろん政治の話にもなった。
マザーは幼い頃にニュージーランドに移住してきたので政治のことはよく分からないと言っていたが彼女もまた日本はとてもいい国だと言ってくれた。初めて政治の話になった時、私のつたない英語で政治なんか語ることができるのだろうかと不安に思ったがやはりアジア人同士なのでお互い理解力があり、きっとこんなことが言いたいんだろうなと分かりあうことができた。これができたのもみんなが温厚な性格だったからだと思う。
一つ印象に残っているのが、フラットメイト2人が中国と香港の違いについて話していたことだ。私の考えでは香港も中国の中の一つの都市であり、住んでいるのは中国人であると考えていたが、台湾の子は違ったようで中国人と香港人と呼んでいて全く別物だと考えていて中国の子はそのことにとても腹を立てていた。その時に、中国系でも考えは人それぞれだなと改めて考えさせられた。
私のホストマザーは料理が得意で中国人ということもあり、毎日白ご飯を食べることができた。他の料理も健康に気を使った美味しい料理が毎日出てきたので家でご飯を食べることが大好きだった。何回か「ニュージーランダーの食事」と言ってラザニアやラムを出してくれたが、私にはマザーの作る料理の方が口に合うと思った。
3.交通機関
私が住んでいたハミルトンには電車がなく、みんな車かバスを利用していた。私はバスを利用していたが、ニュージーランドのバス料金は1回乗るのに2.4ドル(約200円)かかり、乗車して1時間は乗り継ぎしてもレシートを見せればお金はいらないという制度だった。ほぼ毎日往復、多い時は3往復したこともあるのでバス代に出費がかかった。だからたまにドライバーのミスか幼く見られているのか分からないが子供料金で乗れた日は嬉しかった。
4.学校
ニュージーランドに来てから始めの3週間はジェネラルというクラスだった。語学学校には日本人が多くて驚いた。私のクラスも半分以上は日本人で正直外国のクラスという気持ちが持てなかった。そこでは英語の基礎を学んだ。
次のアカデミックコースでは新しく多くの中国人が来た。上のクラスに行けば行くほど中国人ばかりになり、私は3Bというクラスだったが4Aは日本人が2人だけで、改めて他のアジア諸国の英語のレベルの高さを思い知った。
アカデミックでは会話をメインにいろいろ学んだ。クラスの一つのも面白い人ばかりだったので毎日楽しかった。また、このコースでは週に1回1時間読書の時間が設けられていてここでリーディングを鍛えられたと感じる。ここで感じたのは、やはり国によって英語のイントネーションが違い、アクセントが強すぎて聞き取れないということも多々あった。しかしここでは全て勉強で帰国前になると大体は聞き取れるようになっていたので、成長したように思う。誰かが誕生日の時はお祝いしたり、学校最後の日は先生の家に行ってパーティをしたりとてもいい思い出になったし、そこでまた友情を深めることができたように思う。
5.最後に
今回、留学に行ってみて改めて自分は外国に住むことが好きだと思ったし、留学してよかったと思っている。始めの1週間くらいはバスも不便で、遊べる場所がなかったのでホームシックにもなった。しかし今私はニュージーランドに戻りたくてたまらない。とても素敵なホストファミリーに出会い、親切な友人にも出会うことができた。この土地でであった人々は一生忘れたくないかけがえのない存在になった。それぞれの国での意識、文化の違いも分かり合うことができたのでこの3ヶ月有意義に過ごすことができた。この留学での経験を今後の人生に活かしていきたい。
(国際学部学生 2012年入学)
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