鈴木 浩之
2006年7月、初めてTOEICを受けた結果は280点でした。
その年の春、卒業予定であったものの、大学に真面目に通学していなかった僕は、2単位不足で留年が決定しました。その時、どん底の気分を味わい、ある事を決意しました。小さいときからの夢である、留学です。そのために本気でやってみようと決めました。
そんなことを言っても、テレビがあれば見てしまうし、友達に誘われれば遊びに行ってしまいます。そこで英語の勉強に徹底するため、自分の部屋からテレビを無くし、友達とは一切連絡を取らないことに決めました。
まずは、中学3年の教科書をすべて丸暗記するという方法が良いとどこかで耳にしていたので、その方法を実行しました。2か月ぐらいで、一通りやり遂げたのですが、次に何をしていいかわからなかったので、復習だ!と思いもう一度一から始めることにしました。
ちょうどその時に、ある授業でお世話になっていた国際学部の松本芳明先生とばったり会い、事情を話しました。松本先生は、山口修先生を紹介してくれました。僕の英語学習を強力に支援してくださることになる先生です。山口先生の研究室を訪れたことが、英語勉強計画のすべての始まりでした。
山口先生は英語学習方法に興味を持っていました。僕のレベルや学習状態などを伝え相談した結果、山口先生は、一冊の英語学習本を貸してくれました。英語といっても文法・単語・リスニング・スピーキングなどいろいろある中で、それまでは、どのような順番で勉強していったらいいのかわからず不安で一杯でした。
しかし、短期から長期に渡る、こと細かい勉強プランが示されているその英語学習本を一日で読み、一定の期間で一定の点数を上げること可能だということがわかり、先に光が指し線路が引かれたように感じました。それはまさに希望でした。
この出会いが2006年5月でした。その時に2007年夏までにTOEIC600点(ビジネス留学を申し込むために必要な点数)を取得して、アメリカに留学する計画を立てました。それからは毎朝6時半に起き、食事と食後の30分休憩を除いて、すべてを勉強に充てました。アルバイトのない日は一日に13時間ほど勉強しました。
その後も、がけっぷちの気持ちでモチベーションも高いまま勉強を続けることが出来ましたが、
2006年10月:TOEIC 330点
2006年12月:TOEIC 360点
という結果しかでませんでした。
正直納得がいきませんでした。「あれだけ勉強しているのに!?」という気持ちでした。泣きそうでした。
くじけそうになる気持ちを抱えて、山口先生に相談したところ、先生は「基礎力は付いてきているものの、単語力が決定的に不足しているので、TOEICというテストに歯が立たない。今までやってきたプランを一時停止して、単語力増強に集中してみたらどうか」とアドバイスしてくれました。そこで、単語力強化に勉強の焦点を絞りました。(続く)
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