伊藤 冴香
1. 留学の動機
私は、高校生の時にイギリスとニュージーランドに二週間ほど語学勉強で行きました。海外での出会いや日本と違う環境や文化に興味を持ち大学へ進学し、留学へ行こうと決めていました。進学後、留学先について悩み、両親と話し合いました。英語圏は留学費や物価が高く両親には、家族に迷惑をかけたくない私にとって選択する事はとても難しい事でした。台湾についてパソコンで調べ、現地の生活について留学に行った先輩にお話を聞きに行きました。授業は、英語で中国語を勉強し、世界各国から留学生がやって来ていて、留学先の静宜大学の学生は約12,000人で多くの人と出会えるいい環境だと思い台湾へ留学を決意しました。
2. 留学への準備
初めてのアジア圏の留学は、不安でしかたなかったです。先生や友達、留学へ行った先輩の話を聞き留学に必要な物や語学力について調べました。文化については留学先で失礼にならないようにパソコンや本で調べました。語学については、一回生の後期で中国語の初級を履修し勉強しましたが、台湾の中国語は発音や漢字が違うので戸惑いました。
3. 台湾到着
日本を出国する日は、大雨で飛行機が二時間程遅れてしまいました。迎えてくださったのは、IFB(International Friendship Buddy)の学生と先生の方でした。二時間も待たせてしまったのに笑顔で迎えてくださり、私は英語で感謝の気持ちと謝ることしか言えなくて悔しい思いをしました。学校がチャーターしてくださったバスに乗り大学へ向かいました。IFBの方は、学生の一人のジーナちゃんは台湾と日本のハーフで、今後の予定について日本語で話をしてくださいました。
IFBとは、学生が留学生をサポートし行事や様々なイベントをする団体です。私はIFBの方のおかげでたくさんの友達ができましたし、日本人だけでは行く事ができないであろう遊園地にバスで行き大変お世話になりました。
4. 寮生活と人間関係
キャンパス内にある寮で寮生活をしました。男子寮と女子寮は距離が離れていて男子の建物の方がきれいです。女子寮は二階が玄関口になっていて五階までありました。私は、二階だったのでエレベータも階段も使わずとても便利でした。部屋は四人と二人部屋があり、私は台湾人二人と日本人一人の四人部屋でした。日本人の同じ部屋の方は、半年間台湾に留学していて日本の大学を休学し、延長しもう半年間留学していて中国語でルームメイトと会話していました。ルームメイトと挨拶をし、寮内やキャンパス内を案内してもらいました。トイレとシャワールームがT字の状態であり、シャワールームからトイレの窓までずっと扇風機がまわっていました。実は、台湾は下水道管が発達しておらずトイレの紙を流す事ができなくトイレにあるごみ箱に紙を捨てるので、臭いを緩和する為にずっと扇風機がまわっていました。
洗濯機の使い方を習い、台湾へ来て初めての洗濯をすると汚れが落ちず洗濯時間も短いのに20元(60円)もかかるので二回目からは、自分でバケツとゴム手袋を買い手洗いしていました。寮内の台湾人はほとんどが手洗いしていたので、手洗いする事が珍しい事ではありませんでした。
初めの頃は、中国語が聞き取れないし話す事ができなかったので、英語や日本語の漢字を書いてルームメイトと話をしていました。日本に興味を持っている方が非常に多くパソコンで自分の町の画像を見せ日本の魅力について様々な会話が出来たのでとても楽しかったです。そして、私が台湾旅行すると言ったら電車乗り方やおすすめの場所を教えてくださいました。
夜、寮に帰って一日の出来事や今日習った授業のフレーズをルームメイトと話すのが日課でした。私は、話をする事が大好きなのでこの日課がなかったら、きっと充実した留学生活が送れなかったです。三人のルームメイトの方には本当に感謝の気持ちしかありません。
5. 授業
授業は、午前の中国語の授業50分を1日4回です。クラスメイトは韓国、スペイン、ロシアなど世界各国からの生徒で様々の言語が飛び交っていました。授業内容は、自己紹介、数字の言い方など初級からだったので、毎日の授業が楽しかったです。不定期でピンインテストや漢字テスト、発音テストなどがありました。最後のテストで先生に授業の初めは、自分の名前の発音も出来なかったのに今、とっても発音が良くて驚いています。とお褒めの言葉を頂いてとても嬉しかったです。
6. 私生活
午前中で授業が終わるので、午後は朝が早いので昼寝や次の日の予習をして過ごしていました。三食のご飯は、自分で調達しなくていけないので朝と昼はキャンパス内の食堂で食べ、晩はキャンパス外の夜市やお店でご飯を食べていました。台湾は物価が安いので、晩ご飯でチャーハンを食べても60元ほどでお腹がいっぱいになります。ご飯が安く食べる事が出来るので洗濯機の20元がとても高く感じてしまいます。
土日は、バスで20分の所にある大きい夜市や三越などで友達やルームメイトとお買い物をしていました。食べ物は安いですが、日用品など日本製が多く入ってきているので、私が日本製を買っていたので日用品は日本とほとんど同じ値段でした。
7. 嬉しかった出来事
私は、留学生活中に、他の国にまた留学に行きたいと夢ができたので、思ったらすぐ行動ということで、学校にある本屋さんにTOEICの過去問を買いに行ったのですが、見つからず店員さんに聞いても通じず、困っていると一人の男子学生が声をかけてくださいました。その方は、「日本人ですよね、今から日本語学科の友達呼ぶので少し待っておいて下さい」と言ってその日本語学科の友達に電話をかけてくださいました。5分程でその学生がやってきて、一緒に探してくださいました。そして最後に「また困った事があったら連絡を下さい」と連絡交換をし、別れました。見ず知らずの学生にここまで助けてくださって本当に心が温まりました。
8. まとめ
台湾留学中に出会った人と友達になりその友達と友達になり、たくさんの出会いがありました。友達の誕生日にはケーキを買ってお祝いをし、みんなで楽しい生活でした。
中国語や英語を間違っていても、第二外国語で会話している人が多いので恥ずかしいという気持ちはなく、なんでも挑戦し間違っても直してくれるので、会話力や行動力が向上したと感じます。
この留学で得た一番の事は、友達です。留学中に親もとを離れ一人で生活をする事は初めてだったので、助けてくれ力になってくれたのは、友達でした。今もその友達と今でも繋がっていて、3月にその友達が日本旅行に来てそして、その友達と台湾に遊びに行きます。夏には、ヨーロッパ旅行も計画しています。この留学では、両親に金銭的なサポートをしていただき、日本の友達と連絡をとりお互いの近況報告をし、たくさんの人に助けて頂きました。人との出会いを大切にし、一日一日を大切に生きる事によってこんなにも充実した日々が送れて私は、とても幸せです。三回生でも中国語を履修し、台湾の友達と中国語で会話できるように頑張ります。
(国際学部学生 2012年入学)
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