堀 大五郎
卒業して4年以上が過ぎ、今となっては大学生活が夢の中の出来事のように思えます。充実した悔いのない生活であったと常々思います。
私の職業は海上自衛官です。それはどうしてもなりたかった私の夢の職業です。それが実現し、自衛官としての生活は4年目に突入しました。今の生活は決して楽なものとは言えませんし、毎日のように辞めたいと思います。しかし、あの頃夢見た生活を現在送れていることは、この特殊な職業に理解ある先生を始め、多くの友人が応援してくれた大学生活の4年間が大きく影響していると思います。大阪学院大学で国際政治学を学んだことで、私の人生は転換期を迎えたと思います。
国際政治学を学んだからといって、私のような職業を選ぶものは少ないのではないかと思います。しかし私は、この職業が、国としても、国際関係としても、最も重要なものであると考えたのです。その思いは今も変わりません。しかし、あの頃の私にはこの職業に就くだけの学力はありませんでした。 こんなことを言うといつも先生に叱られるのですが、私は実際頭の良い方ではありません。大学に入れたことすら、運が良かったくらいのことなのです。ですがそんな私に、先生は「本当に今まで必死になって勉強したことがあるのか、必死になって勉強してみてからそういうことは言え」と言われました。
だから私はやってみたのです。私なりの必死をやってみました。必死でしたが、何故か楽しかったのです。覚えたばかりのことを、先生や友人に話し、議論する。そういう生活が実に充実したものでありました。少し時間はかかったものの、その生活の繰り返しが成果を生んだのです。本当に嬉しいことでした。
私の今の根源は大学生活にあったと言っても過言ではありません。時折思うことは、社会に出る前の重要な時期に、多くの時間、多くの友人、そしてそれを与えてくれる良き環境に身を置くことは、それからの人生に大きく影響するということです。私は良い影響を受けたと思います。悔いのない大学生活であったと思います。
(自衛官 2002年卒業)
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