茶谷 加織
「中学の頃から英語が好きだったので、やはり大学では英語関係の学部に進みたい。でも英文学を学ぶというより、外国の人と実際に交流することに向けて知識を増やしたい。それなら国際学部かな。面白そうだし」という理由で国際学部を選びました。
私が大学時代になしえたと思う主なことは2つ。「日本への留学生達との交流」と「(姉妹校である)セント・トーマス大学への留学」です。
4回生でやっと念願の留学を実現させるまでは、「何か新しい国際交流のイベントや留学の情報はないか」と、学内の国際交流センターへ足繁く通いました。そして、何回生の時だったか、大阪学院への留学生のウェルカムパーティーが開かれることを知り、参加しました。そこで、外国からの留学生や留学を目指す仲間と知り合い、私の学生生活はより実りあるものになりました。
授業の空き時間は4食(体育館横の食堂。今もそう呼ばれているかどうか分かりませんが)に行けばいつも誰かいて、雑談しながらそれぞれの宿題をしたり、遊びの相談をしたり。特に仲の良かったアメリカ、フランスからの留学生数人と学院生数人とは、本当によく遊び、いろんな話をしました。もちろん、ほとんど日本語で。時には、健康的にハイキング、時には、誰かの家で飲み明かす。留学生との話の中で、私がいかに世界について、そして日本について無知であるかを知らされ、自然と授業への熱意も増したものです。現在、その頃の日本人の友人のうち数人は、ドイツで就職したり、タイで結婚したりして、海外で生活しています。そんな仲間との刺激の中で、私もようやく4回生で、アメリカに1年間の留学を果たすことができました。
セント・トーマス大学の寮で、音楽専攻のおしゃべりで自己主張の強いアメリカ人・アンと同室だったことは、いろんな意味で私の成長につながりました。一緒に大学の合唱団に所属したり、休日にアンの実家にステイしたり。生活習慣や文化を知る大きな助けとなりました。また、ヨーロッパや中国からの留学生との交流では、相手を理解するのに大事なのは心(気持ち)で、文法の正しい英語ではないと感じました。留学中、肌で感じて学んだことは、数え上げれば切りがありません。
私が国際学部で得たことは、特別なことではないかもしれないけれど、国際交流を理解する上で、とても重要なことばかりでした。我が校の国際学部は、外国に関心のある人にとって、興味のあることをいろいろ学べる場所です。ただ、その範囲は広すぎるので、その中の何を学ぶかは自分で見つけなければなりませんが。
現在私は、自宅で英語教室を開いています。息子と、ある英語教室を体験した際、そこの英語に対する方針に共感し、自分もその教室の指導者になることを試みたわけです。“英語はあくまでもコミュニケーションの手段で、まず日本語が豊かでなければならない。自分の気持ちを伝えたいという心、表現する力が大事”という考えが根底にあり、それはあまりにも大きなテーマであるけれど、私が在学中の経験から感じとったことのように思えます。
と言っても開設してまだ2年、生活の主な時間を1歳・4歳児の育児に費やしているので、全力投球には至ってないのが現状です。今は、「お肌再生のゴールデンタイム(夜10〜2時)」にほとんど寝ていないという睡眠不足を恐怖に感じつつ、“人は忙しい時ほど頑張れる!”と自分に言い聞かせて励んでいます。
精力的にいろんなことに取り組んで、どうぞ楽しい学院生活を送って下さい。
(主婦 1998年卒業 )
茶谷加織さん
英語教室と子育て、頑張っているようですね。学生時代から目標を定めて、日々それを実現するために努力を重ねていた加織さんの姿が、ついこの前のことのように思い出されます。加織さんが留学を決めたときは、僕も本当に嬉しかったです。今も仕事と子育てを両立させるため、毎日忙しくしている光景が目に浮かびます。
留学生や学院生達と過ごした時間は本当に楽しく、充実したものでしたね。私は現在、絵画の道に進んでいますが、学生時代に出会った人たちと過ごした時間は、今の私の価値観や考え方に大きな影響を与えるものとなっています。
学院生のみなさん、人との出会いは生きていく上での財産になりますので、一人一人との出会いを大切に、そして誠実さと思いやりの心をもって人に接してください。
投稿情報: 當川 伸一 | 2006/09/15 13:43
茶谷さんの「気力次第」にコメントを寄せてくれた當川伸一さんについて、どういう人なのかなと疑問を持つ人もいるのではないかと思いましたので、コメントさせてもらいます。
當川さんは、国際学部とは違う学部の所属でしたが、茶谷さんと同時期に大阪学院で学生生活を送っていました。本人のコメントにも書いていますが、卒業後に絵画の道に進み、昨年と今年の2年連続で院展(日本美術院展)に入選されました。入選者のほとんどが芸大出身という中で異色の新人として注目されています。
今年の院展は、京都展が京都市美術館で9月20日~10月6日まで開催、大阪展が大丸心斎橋店で10月11日~10月17日まで開催されます。
是非一度、観に行かれてはいかがでしょうか。お勧めします。
投稿情報: 松本研究室住人 | 2006/09/18 15:21