中野 奨
私は、2014年9月13日から12月20日の約3ケ月間、ニュージーランドへ行った。
留学しようと思ったきっかけは、実際に外国へ行き、現地の空気を味わうと同時に、生活文化や生活習慣を体験したいと思ったからだ。このようなことは以前から思っていたが、去年の春休みにタイでのボランティア研修に参加したことで、現地の人たちと触れ合う楽しさなどを知ることができ、違う国にも行きたいとさらに強く思うようになった。
留学前に立てた目標は、少しでも英語力を上げて帰ってくるということと、友達をたくさん作るということだ。
留学に行く前の気持ちとして、英語力は少しの簡単な単語しかわからない状態だったので英語を現地で使えるだろうか、また3ヵ月という長い期間を外国で過ごすのは初めてだったので最後まで乗り切れるだろうかとても不安だった。
英語力を上げたいと思い、私は2つのことに取り組もうと決意した。まずひとつは学校の授業の後に図書館へ行き本を1冊読んで帰っていたこと、そして、家にいるときに話すときはできるだけ主語、述語、目的語などを使った3単語以上で話すようにしたことだ。
私が通っていた大学には留学生が多く、留学生向けの図書館があったので、私はそこで本を読んでいた。この図書館の本は、レベル別に分かれていて、25ページほどの薄い本なのですぐに読める本だった。すぐに読める本といっても普段は全く本を読まない私には結構な時間がかかり、レベル1の本を読んでいて簡単な単語しか出てこないのだが、知っている単語が少ない私にとってはちょうど良いレベルの本だった。
会話力を上げるということについては、家にいるとき、最初の1ケ月は単語だけでも伝わっていたので一言や二言で話していた。しかし、このままで本当に英語力がつくのか疑問に思ったので、それからは出来るだけ主語、述語、目的語などを使った3単語以上で話そうと思って取り組んでいた。
そう決めたのは良いが知っているも単語が少なく、文法もよく理解できていない英語力だったので苦労したが、私なりに努力を重ねた。ホストファミリーにも協力してもらい、私が話した英語が間違っていれば指摘してもらい正しい英表現を教えてくれた。特に父親のスティーブンにはよく指摘され途中で心が折れそうになったこともあったが最後まで頑張って続けることが出来た。
以上のような努力を継続して重ねたが、現地の人の話すスピードが速いので何を言っているか聞き取れない。また、自分の言いたいことがなかなか伝わらず、コミュニケーションが取りづらい。特に高齢者の人ほど話すスピードが速く感じた。私の家には週に3回ほどスティーブンの70代の母親ビリーが来て一緒に夜ご飯を食べていたのだが、ビリーの話すスピードはとても速く、聞き取ることが出来なかった。学校の先生が話す英語は聞き取ることができ、内容もある程度は理解できるのに、家の人が話す英語は聞き取ることが出来ず何を言っているかわからない。
家の人は話すスピードが速いので、できるだけゆっくり話してもらい、それでもわからないときは何回も聞き直すようにした。そして、できるだけ主語、述語、目的語を使った3単語以上で話すようにしていた。家の中では常に辞書と紙を持ち歩いた。理由は、私の言いたいことが伝わらないときや、わからない単語が出てきたときに辞書と紙を使って少しでもスムーズに会話をするためだ。
以上のように努力した結果、家の人が話すスピードには、日が経つにつれ耳が慣れたこともあり、全部ではないが何を言っているのかが理解出来るようになってきた。ビリーの話す英語には最後まで手を焼いたが、母親のヴィッキーや娘のジェシカが間に入ってくれゆっくりと言い直してくれたのでとても助かった。日本に帰るころには、自分の話す文をスティーブンに指摘されることも少なくなり、逆に褒められることもあったのでニュージーランドに着いた日と比べるとだいぶ英語力はついたと思う。
友達をたくさん作るという目標に対しては、友達自体はたくさんできたので達成できたとは思うが、その中の多くが日本人で外国の友達は少ないので複雑な感じだ。
以上の取り組みから学んだことは、①自分なりの工夫を見つけて取り組むことが大事だということ。②地道に頑張れば少しずつではあるけど確実に積み重なり力は付くということ。③自分の力が付くように積極的にホストファミリーの人々に協力をお願いしたこと。以上の点が大事だということだ。
この取り組みから我慢強さが身についたと思う。留学に行く前に私は、苦手なことや嫌なこと、面倒だと思うことからは避けたり、すぐに諦めたりしていたが、今回行ったニュージーランドでは、以上の3つことを継続して行い頑張ることが出来た。このことから「継続は力なり」ということを実感できた。このようなことは今までの私では絶対にやらないようなことなので、こういうことをニュージーランドで続けられたということはとても大きな自信となった。
これからもニュージーランドで取り組んだことが無駄にならないように英語を勉強し、さらに英語力を高めたいと思う。また、大学を卒業するまでの残りの大学生活の勉強と大学を卒業した後にしっかり働けるよう就職活動に活かしていきたい。
(国際学部学生)
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