ちきゅうじんブログ

「風人（かじぴとぅ）の祭2006」レポート

１０月２８日、服部緑地野外音楽堂で開催された「風人（かじぴとぅ）の祭2006結の唄」に行ってきました。このブログでも紹介したように、大阪学院大学国際学部卒業生「南ぬ風人（ぱいぬかじぴとぅ）まーちゃん」こと山下正雄さんたちが開催するお祭り（コンサート）です。会場は思ったより人が多く、ほぼ満員という状況でした。しかし雰囲気はのんびりとしたいい感じです。子どもを連れた家族連れや障害を持った方が、たくさんいたからでしょうか。

豊中でエイサーに魅せられた、沖縄好きの人たちが集まった豊優会と、まーちゃんのコラボレーションも行われました。たいそう迫力あるステージでした。でも、前に出て行っても叱られないし、スペースがあれば飛び入りで踊りに参加してもいいという、ゆるーい感じが素敵でした。この写真の人物が熱唱するまーちゃんです。

このお祭りには様々なミュージシャンが参加しました。左の写真の人物は、南アフリカ屈指のマリンバ奏者ジョセフ・ンコシさんです。ンコシさんの演奏が始まると、ステージ前では踊る人が続出しました。踊っている人たちはノリノリで、進行係を無視してアンコールを要求していました。またフィナーレを飾ったのは、まーちゃんバンドでした。故郷の西表の自然や風習を語り、音楽を通じて平和や自然との共存のメッセージを発するまーちゃんの姿がとても大きく見えました（広野）。

国際学部「英語寺子屋アワー」

国際学部の英語担当教員は、１０月から「英語寺子屋アワー」を始めたそうです。「ん？寺子屋って時代錯誤かも」とも思いながらも、私のところにも配られたチラシには「英語について、何でも相談受け付けます！」「学年、クラスは問いません！どなたでも、お気軽に！」とあります。ずいぶんフレンドリーな感じじゃないですか！

ということで、５号館１階ラウンジに設けられた、「英語寺子屋アワー」を見てきました。金曜日の２限目で、担当は中田辰也先生でした。場所は明るく、それにきっちり仕切られています。ここなら周囲の目を気にせずに、まじめな質問から、お馬鹿な話までできそうです。よさげな雰囲気！

この日は、学生さんが二人いて、お話がはずんでいました。留学するため、TOEFLのスコアをいかにしてアップさせるかという真剣な問題でした。中田先生の方から、語彙力とリスニング力を増強することが必要だという指示が出ました。「寺子屋アワー」をペースメーカに使おうということで、早速リスニング力と語彙力を強化するため、ディクテーションが始まりました。

当然のことですが、「英語が苦手だ」とか、「英語で躓いてしまってどうして良いか分からない」という切実な質問にも、懇切丁寧に答えてくれます。英語の得意な人も、不得意な人も在学生の皆さんは是非ご利用ください（広野）。

場所　５号館１Ｆ　ラウンジ（図書館の向かい）
時間　月曜２コマ　（担当近松先生）
　　　火曜５コマ　（担当中先生）
　　　水曜３コマ　（担当長岡先生）
　　　木曜３コマ　（担当山口修先生）
　　　金曜２コマ　（担当中田先生）
　　　金曜３コマ　（担当中田先生）

風人（かじぴとぅ）の祭2006

沖縄出身の「南ぬ風人（ぱいぬかじぴとぅ）まーちゃん」こと山下正雄さんは、三線の名手であり、島唄の素晴らしい歌い手です。 彼は大阪学院大学国際学部の卒業生であり、私が名目的に顧問をしていた「国際研究会」のメンバーでもありました。

山下さんは「風人」（かじぴとぅ）という理念を提唱しています。「自然とともに生きて、思いやりをもつ人、自然の中で、思いやりを持って生きる人」ということです。このような理念のもと、山下さんは、1999年以来「風人の祭り」を開催しています。今年は北海道から沖縄まで全国23か所で、祭りが開かれます。「歌や踊りを通じて、平和を願い、自然を思う」というテーマのもとに、みんなが楽しめるライブが行われます。

大阪では次の日程で「風人の祭り」が開催されます。私達も彼のことを応援したいと思います（広野）。

「風人の祭り」2006　結の唄
日程　１０月２８日（土曜日）
場所　大阪府豊中市服部緑地野外音楽堂
　　　（地下鉄御堂筋線・緑地公園下車　徒歩６分）
開場　１３時３０分
開演　１４時００分
入場無料

☆「南ぬ風人まーちゃん」のホームページ→ぱいぬかじ　どっと　こむ

「多様性への愛」

直前のエントリーで早尻真人さんが言及している高坂正尭『古典外交の成熟と崩壊』（高坂正尭著作集第６巻所収、都市出版、2003年；もともと中央公論社から1978年に出版）は、１８世紀に完成されたヨーロッパ外交が、成熟し変質し崩壊した歴史的過程を考察した著作です。国際政治学の必読文献の一つと言っても過言ではありません。

１８世紀ヨーロッパの「古典外交」は、各国の利益と勢力を分析し、自国の利益の増進をはかりながら、妥協を行うことに務めました。その基礎は勢力均衡の原則でした。この勢力均衡の原理が機能したのは、当時、オーストリア・プロシア・ロシア・フランス・イギリスの５カ国の勢力が拮抗をしていたこと。権力闘争のために使える手段が限定されていた等の理由を考えることができます。

さらにそれだけでなく勢力均衡の原則は、「多様性への愛」により支えられていたことも示されています。つまり当時のヨーロッパが、古代ローマ帝国や中国とは異なり、単一の帝国支配のもとにおかれず、複数の大国のバランスのもとにおかれていたこと、そしてそのもとで各国がそれぞれの目的追求のため切磋琢磨したことが、活力の源泉、創造力の源泉、ひいては自由につながっているということが当時のヨーロッパの共通認識になっていたことが示されていたのです。（広野）

教育懇談会

大阪学院大学では、ゼミナールの担当教員が、学生さんの履修状況状態・出席状況・大学での生活状況を保護者の方々に個別にご説明する機会を設けております（事務職員の方からも就職状況・留学・資格取得などの説明があります）。それが教育懇談会です。学生さんが夢を実現するためには、保護者の方々のアシストも必要と考え、そのため教員が保護者の方々と意見の交換をする場です。

保護者の方々もこの機会に学生さんが学んでいる施設をご覧いただくとともに、日頃から感じられている様々な疑問や要望などをわれわれに投げかけることができます。もちろん保護者の方々の問いかけには真摯に対応しなければならないと考えています。

教育懇談会は、８月２２日から９月１５日までの間、本学ならびに地方の１４会場で行われています。９月１日から３日までは、本学会場で開催されました。この３日間で多数の保護者の方々が本学を訪れました。写真はその一コマです。 （広野）

日本で初めてパスポートを取得したのは曲芸師だったのか！

残暑が厳しい中、８月２０日第３回オープンキャンパスが行われました。写真のお面は国際学部のブースを飾るために、宮本圭造先生が持参したものです。韓国で入手されたということでした。おどろおどろしい風貌の中に愛嬌も見られるものです。国際学部ブースの客寄せならぬ魔よけといったところでしょうか。

このお面のおかげもあり、この日も国際学部のブースは盛況でした。私は単なるヘルパーだったのですが、カナダへの修学旅行の思い出を話してくれた女の子二人組、アフリカ援助に対する熱い思いをとつとつと語ってくれた男の子、国際学部って何を勉強するところ？という原理的問題を問いかけてくれた女の子、旅行が好きな女の子とお話をすることが出来ました。

この日の模擬講義は宮本先生担当でした。「海を渡った曲芸師」というお題でした。のっけの初めから「へー」の連続でした。日本で初めてパスポートが発行されたのが幕末の１８６６年で、取得したのは曲芸師一座であったということでした。その一座のアイドルがリトル・オーライという少年で、彼をテーマにした「オーライ・ポルカ」がアメリカで流行し、また彼の一座がアメリカで糸の広告に使われるなど、アメリカでは相当な人気者だったということでした。曲芸というと、私などは中国雑伎団しか思い浮かびません。日本のことについて何も知らないなぁ！と再確認させられた日でもありました。

このように相当興味深い講義も行われますので、是非ともオープンキャンパスに足をお運びください。まだ８月２７日（日）・９月１０日（日）と日程は残っています。大阪学院公式ページでご確認ください。 （広野）
大阪学院大学公式ホームページ

国際学部と外国語学部の違いって何？

8月6日、猛暑にもかかわらず、たくさんの高校生ならびに保護者の方が、第２回オープンキャンパスに足を運んでいただきました。

国際学部の個別相談も大忙しでした。その中でよく尋ねられる典型的な質問に「国際学部と外国学部ってどう違うの？」ということがありました。「英語を学びたい」とか「国際機関に就職したい」という希望を持っている高校生の皆さんには大問題ですよね。大変難しい質問なのですが、あえて簡単にお答えします。

「外国語学部は語学を学習の対象としますが、国際学部では国際関係や地域文化などを学ぶことを主体とします。語学はそのための手段です」

具体的に英語の学習はどうなるのでしょうか？文学専攻などを目指さない、就職に役立つ英語の勉強なら、国際学部も外国語学部も大差ありません。

国際学部・必修科目の英語（４単位）については、レベル別のクラスが用意されています。また必修だけでなく、選択科目を選べばたくさんの英語の授業がとれます。さらにＥＦＬ(English For Life ;英語で行われている特別講座）やI Chat-Roomなどを利用して、英語力をつけるということもできます。

もちろんこれだけでは、分かってもらえないかもしれません。まだまだ日程が残っていますので、是非オープンキャンパスにご参加ください。オープンキャンパスには、メリットがあります。景品がもらえる等という話ではありません。実際の学院生が、高校生の皆さんの質問に答えるのです。

なぜそれがメリットなのかって？スタッフとして参加する学院生の皆さんは、正直でまじめな人ばかりです。彼らは授業や教員のことを厳しい目でいつも見ています。彼らに様々な質問を投げかけると、きっと率直な回答が帰ってくるに違いありません。

大阪学院大学オープンキャンパスでは、学生スタッフが教員とともに各学部の勉学の様子をお知らせするだけでなく、学生スタッフ独自で高校生や保護者の皆様からの大学生活に関する疑問にお答えするコーナーも設けています。彼らから、大学生活の本当の様子を聞いてみるというのは、オープンキャンパスでなければできないことです。

オープンキャンパスは、８月２０日（日）、８月２７日（日）、９月１０日（日）に予定されています。詳細は大阪学院大学ホームページで見てください。（広野）
大阪学院大学公式ホームページ

オープンキャンパス

７月３０日、大阪学院大学のオープンキャンパスが行われました。私ども教員は、国際学部の個別相談に関わっています。「国際学部ではどのような勉強をするのか？」「国際学部の勉強が将来どのようなキャリアにつながるのか？」等々のご質問にお答えしています。

実は３０日は、私は撮影要員のつもりでした。しかし国際学部個別相談で待っている人が続出したので、相談要員を買って出ました。ぶっつけ本番でしたので、満足のいくお答えができたかどうかは若干不安でしたが。

さらに学部ごとに模擬講義が行われました。この日国際学部は、長岡みゆき先生の「異文化間コミュニケーションのABC」でした。

長岡先生は、高校生や保護者の皆さんに対してどんどん質問を連ねて、対話型の講義を展開していきました。異文化間コミュニケーションの難しさについて、具体的な事例を提示して説明されました。初対面の人を質問の中に巻き込んでいく手腕に感心しながらも、私にも質問が飛んできやしないかと、冷や冷やしながら聞いていました。参加された方も知的でかつスリリングな体験をされたのではなかったでしょうか？

まだまだオープンキャンパスは続きます。８月６日（日）、８月２０日（日）、８月２７日（日）、９月１０日（日）です。詳細は本学ホームページをご覧ください。（広野）
大阪学院大学公式ホームページ

ヘルプデスク実施中

大阪学院大学国際学部では、７月３日（月）から８日（土）までヘルプデスクを実施しています。ヘルプデスクとは、７月中旬から始まる前期試験を前にして、学生さんの勉学上の質問に答えるための総合案内所です。教員が朝から夕方まで、校舎の一角に常駐しています。

この取り組みは２年ほど前から経済学部が独自に行っていたものです。今年から国際学部をはじめ他の学部も実行しました。初回ということで、学生さんの間でのヘルプデスクの認知度はいまひとつです。学生さんの行列ができて困るということにはなっていません。

先輩格の経済学部は盛況で、学生さんがひっきりなしに尋ねて来ていました。恨めしそうな目で眺めていると、「経済学部も始めた当時は学生が寄りつかなかった。しかしそれでも継続が大切である。このような取り組みをする中で、教員同士も学生の勉学について議論する機会を得ることになるから無駄にはならない」という言葉で勇気づけていただきました。

しかし関心を示してくれた学生さんもいて、教員と学生が談話する和やかなスペースになりました。もちろん談笑の中にも積極的な提言も学生さんの方から出されました。例えば「アメリカの政治と経済」（旧カリキュラム）を前期だけしか開講しないのは困る。後期も開講してほしいという要望が出されました。当然我々としては前向きに検討することを学生さんにお約束しました。

まだ期間が残っていますので、是非この文章を見かけた学生さんは２号館１階までお越し下さい。
（広野）

はじめに

このブログは，大阪学院大学国際学部国際理解教育推進プロジェクトが、国際学部や国際学の魅力を伝えることを目的としています。（団体名にセンスがなさすぎるので，プロジェクトKと略します。）

このブロクのタイトル「ちきゅうじん」には、私たちの願いがこもっています。私たちは，

異文化を理解することができる人
共に生きるという精神を持った人
そしてできれば語学力を持った人

をはぐくみたいと努力しています。そのようなひとたちを「ちきゅうじん」と呼んだわけです。

プロジェクトKでは、紙媒体のニュースレター「ちきゅうじん」も発行しています。紙媒体とこのブログが相補って、私たちの思いが伝われば良いなと考えています。