橋本 栞名
私は、台湾の台中にある静宜大学に約4ヶ月留学した。同じアジアの国であり、親日の国とも言われている台湾であるが、実際に留学し、日々生活する中で、文化や、生活習慣など、さまざまな点で感じたことや、体験をこのレポートに報告する。
*学校生活
私は今まで留学=学生というイメージだったが、留学している人の年齢層はさまざまだった。同じ授業だった韓国人の男の子はまだ高校生くらいの年齢だったのだが、高校3年間分の勉強を自ら勉強し、高校卒業の認定をもらい私たちと同じ授業を受けていた。彼は、自分の国の教育制度があまり好きではなく、自ら勉強し、台湾に来たと言っていた。また、とても積極的で、知っている日本語を私に話してくれ、とても高校生の年齢ようには思えなかったし、また自分で考え、高卒認定を取得し、国外に出ようと思える行動力も本当に素晴らしいものだと思った。
また、50代程の夫婦や、働きながら勉強している人など、交換留学生とはまた少し違った人の中で共に勉強できたことは、自分にとって、とてもいい刺激になったし、人生観が大きく広がった
私は、特にクラス分けのテストを受けず、向こうの先生が出してきた教科書を少し読んだだけで、クラスが決まった。はじめは、慣れない環境で急にクラスに入れられ、授業もすべて中国語で行われ、正直着いていけないと思い、先生にクラスを変えてほしいと頼んだのだが、ちょっと頑張ってみてと言われ、せっかくここまで来て、少し上のクラスに入れてもらえたのだからやってみようと思い、必死で着いていくと、少しずつ先生の言っていることが理解できるようになり、教科書の内容も、普段会話の中で聞くような言葉も多く、とても充実したものだった。
*寮生活
学校が夏休みということで女子寮が閉まっていたため、はじめは男子寮に入った。寮は3人部屋だったが、初日ルームメートが帰ってこず、何も分からないままでとても不安だった。何とかカタコトの中国語で隣の部屋の人にトイレやシャワーの場所を教えてもらい、台湾ではトイレの使い方が少し日本とは違い、紙を流さず、今まで清潔だった日本のトイレと比べると、少しショックだった。だが、それもすぐに慣れた。次の日にはルームメートも帰ってきて、それからは、困ったことがあると助けてくれた。
夏休みが終わると、女子寮に移り、3人の台湾人の子がルームメートになった。お互いに言葉がうまく通じないこともたくさんあったが、紙に書いてくれたり、時には、授業の日本語を教えてあげたり、また、化粧道具を貸してあげたり、積極的に話しかけてきてくれ、とても居心地のよい部屋だった。
シャワーや洗濯機の使える時間が決まっていたのだが、階によって厳しいところや、多少時間が過ぎても、大丈夫なところや、さまざまだった。
*休日
毎週末になると、寮のほとんどの学生が実家に帰り、寮や学校がとても静かになる。私もせっかくなので、なるべく外に出るようにした。台北には2度行き、2度目のときは、大学から一人でバスを乗り継ぎ、チケットを買い、台北の台湾人の友達に連絡を取り、遊びに行くことができた。
台中では、信号を渡るとき、人ではなく、車やバイクが優先だったのだが、台北では日本と同じように人が優先で、日本ではほとんど当たり前のことだったが、とても感動した。
また、台湾人の友達の実家に連れて行ってもらい、台湾の一般的な家や、他人への対応などを肌で感じることができ、とても貴重な体験だった。
私のルームメートが観光学科だったため、実際のツアーのようにバスなど、観光地まで案内してくれ、お寺や、建物などもとても親切に説明してくれた。私もすべて中国語が理解できるわけではないので、わからないこともあったのですが、そんな時も、丁寧にわかりやすく教えてくれ、とても楽しい時間だった。
*食生活.お店
食事は、毎日外食だった。台湾では家庭でも食事をあまり作らないと言われているが、私が3回ほど友達の実家に行った時も、外食か、お店で買ってきたごはんだった。1回の食事代もすごく安く、量も多く美味しかった。台湾で有名な夜市も、学校の隣にあり、輪投げなど、小さなゲームができ、お祭りのようでとてもいい雰囲気だった。
また、私がほぼ毎日行っていた学食では、おじさんが話かけてくれたり、中国語の料理名を教えてくれたり、とにかく明るくて、毎日楽しみだった。
*まとめ
約4ヶ月という短い期間での留学だったが、多くの国のさまざまな年齢の人たちと関わり、言語以外での日本との違いを実際に肌で感じ、体験することで、今までの自分の考え方や、ものの見方、また、日本を客観的に見ることができて、本当に貴重な体験だった。これだけではなく、まだまだ書ききれないこともたくさんあるのだが、今回のこのような体験を忘れず、この先自分がどうしたいのか、先に繋がるように、自分に人生に生かせられると良いなと思う。
(国際学部 2010年入学)
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