沼田 夏子
私は、台湾の台中にある静宜大学というところに3ヶ月半留学した。大阪学院大学からは、台湾に行く人は少なく、2人だった。2人は台湾に行くのは初めてだった。他の国に行く人たちは、早めに出発していたが、私は出発まで時間があったので、中国語の勉強や留学に行く準備がゆっくりできた。
静宣大学はとても敷地が広く、そこで学んでいる学生は約1万人いる。ほとんどの学生は部活・サークル活動をしている。大学の雰囲気はとても静かで、学生も優しく学びやすい環境になっている。
私の中国語の授業は、午前中に4時間あり、2時間ずつ先生が変わった。私たちのクラスは一番下の基礎クラスだった。私のクラスには10人で授業を受けていた。ベトナム人、スペイン人、スワジランド人、スウェーデン人、コロンビヤ人、アメリカ人、ホンジュラス人など、いろんな国から来ていた。最初の頃は、口数が少なく会話が難しかったが、勉強をしていくうちに簡単な会話が出来るようになるまでになった。先生は、台湾での行事があると、お菓子などを作って持ってきてくれたり、パソコンなどで写真や動画などを見せてくれた。先生は常に優しいわけでなく、時には厳しく授業をすることもあった。
中国語は4つのトーンがあり、とても発音が難しい。何回も漢字を書いて覚え、何度も同じ単語を繰り返して発音し、その言葉を覚えなければならない。台湾では中国語の難しさを感じたが、同時にその言語の面白さと言語力の成長を感じることができた。
大学での生活は、寮ですごした。私の部屋は4人部屋で、学院から一緒に行った人と同じ部屋だった。あとの2人は同じクラスのスウェーデン人と違う中国語のクラスのツバル人だった。初めの頃の4人での生活は慣れないところがあった。言葉が上手く伝わらず相手が何を言いたいのか、何を言えばいいのか分からず相手を困らせる事が多かった。そんな事が1か月ぐらい続いたが、一緒に出かけたり、ご飯を食べに行ったりしながら習った中国語を使って、コミュニケーションを取っていった。それからは、学校のいろんな行事に参加したり、積極的に台湾人の友達を作ったりと、少しずつ会話が出来るようにまでなった。
3ヶ月半の間私達は、台湾の有名な場所や首都に泊まりがけで旅行する時もあった。自分たちが行きたい場所や、泊まる宿も自分たちで調べた。
台北は台湾の首都でもあり、観光客が多い。台北で有名な建物は「台北101」である。展望台まで上がる事ができ遠くまで景色を見渡せる事ができる。また、山のほうでは「九份」という場所があり、台湾の昔の風景が見ることができた。
台湾南部の港湾都市でもある高雄にも行った。ここは本省人が多く住んでいて中国語ではなく、台湾語を使っている人が多かった。気候は暖かく、11月でも半袖で過ごせた。高雄は南部にあるからといって田舎のイメージがあったが、交通機関も発達し、都会的な街だった。
台湾人と日本人は時間の認識が異なっている。例えば地元の人と待ち合わせする際は、指定した時間より、早い時間を伝えなければならないと言うことである。日本人は時間を守る一方で、台湾人は約束の時間より遅くなる場合が多いという事を学んだ。
台湾でのこの3ヶ月間半の間は、短期間で集中して出来る限りの中国語を学んだ。また他の国から来ている人達とのコミュニケーションの仕方や、どうやったら相手に伝わるか、理解してもらうなど今まで経験したことのない事がたくさんあった。この経験を通じて、さらに中国語のレベルを上げてきたいと思う。留学は不安な事がたくさんあるが、行ってみると自分の自信に繋がると感じた。
(国際学部学生 2010年入学)
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